『モモ』
コズミック・ダイアリー2001より
何かのきっかけで「宇宙の時間」を知った芸術家もいます。
ミヒャエル・エンデ(1929-1995年)の「モモ」から、
星の時間を感じ取ってみませんか?
「これは星の時間をあらわす時計だ」と、マイスター・ホラは言いました。
「めったにあらわれないような星の時間を、確実におしえてくれる時計なんだが、
ちょうどいまそういう一時間がはじまったところなのだよ」
「星の時間て、なんなの?」とモモはききました。
「いいか、宇宙には、あるとくべつな瞬間というものがときどきあるのだ」
と、マイスター・ホラは説明しました。
「それはね、あらゆる物体も生物も、はるか天空のかなたの星々にいたるまで、
まったく一回きりしか起こりえないようなやり方で、たがいに働き合うような瞬間のことだ。
(注: シンクロニシティ)
そういうときには、あとにもさきにもありえないような事態が起こることになるんだよ。
だがざんねんながら、人間はたいていその瞬間を利用することを知らない。
だから星の時間は気がつかれないままに過ぎさってしまうことが多いのだ。
けれどもし気がつく人がだれかいれば、そういうときには世の中に大きなことが起こるのだ」
『モモ』ミヒャエル・エンデ著 大島かおり訳 岩波書店刊より
一人一人が、子どもたちが、星の時間を感じとれるようになれたら・・・・・
コズミック・ダイアリーが、
気づかれないまま過ぎ去ってしまう「星の時間」に気づく、
そのきっかけになればと願います。